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私の話

共依存ってこんな感じでした その2

こんにちは!占い師の光子です。


共依存ってこんな感じでした その1 の続きです。


共依存になり始めた当初、彼と付き合い始めた時の私がどんな子だったかと言うと、
非常に自己肯定感の低い子でした。

現在は、自他共に認める自己肯定感の高い、良くも悪くもテキトーな私ですが、
当時は「自己肯定感が低い」なんてものではなく、
自己否定感(なんて言葉はないけど)が強い10代でした。


自己肯定感の低い子に育つような育ち方をした、とも言えます。
表面上は大きな問題はないけれど、家に帰りたくありませんでした。

本来は反抗期にあたる時期に、妹が生まれて母が大変そうで、反抗するチャンスを逃してしまったこともあったのでしょう。
反動からか20歳前後は大変荒れていました。


そんな時に出会った彼とは、
「歪んだ形をした私にぴったり合う、歪んだ形の人」
と感じる、お互いに非常にマッチする相手でした。

寂しく育った子ども同士が、お互いの傷を舐めあうように一緒にいましたね。
私は早々に家出して一緒に住み、時には2日くらい誰にも会わずに二人だけで過ごしていました。



ところで、彼の特徴として、
「人の気持ちが全くわからない」
と書きました。

これが最初の頃、最も困ったことでした。
人の気持ちが理解できないので、
悪気なく、傷つくことをハッキリ言ってしまうのです。


私も付き合い初めの頃はぼろくそに言われましたが、
何よりも困ったのは、大学の後輩に
「君センスないよねー」
「君の作る音はつまらないよね」
など、ハッキリ言うことでした。

確かに面白い音楽かというと、彼の言う通りなのですが…
そんなこと言われた方は、たまりませんよね。


この問題に対して私ができたのは、
私がひどいことを言われるたびに、
「そういうこと言われると傷つくんだよ」
と泣きながら伝えることだけでした。

何度も泣きながら伝える過程を繰り返しているうちに、彼なりの回路で、人の気持ちが理解できる(想像できる)ようになったようです。

30代以降は、一見変わっているように見られなくなったようで、
「アスペルガーらしいけど、ちゃんと人の気持ちがわかるよね」
という評価をいただく、と言っていました。


何が言いたかったのかというと、
彼は20歳を過ぎてからの積み重ねの訓練で、
「人の気持ちを想像する」
というスキルを身に着けた、ということです。

20歳を過ぎてからできるのであれば、
本来はもっと子どものうちに、できたはずですね。

このように彼の発達障害である部分は、全くケアされることなく大人になっていて、すごい才能があるのに、音楽以外の部分は仕事に差し障る状態でした。


そんな彼を補って、彼の音楽を世界の人に聞いてもらうことって、とっても価値があることに思えませんか?

私は今でも、すごい才能があるのに、才能以外の部分で困っている人をフォローすることは、価値のあることだと思っています。
発達障害を持った子どもの療育に至っては、本当に価値のある必要なことだと思います。

彼も離婚後、
「光子ちゃんがいなかったら、世に出る前に野垂れ死んでた」
と言っていましたし、私もそうだろうと思います。



やったことそのものは、間違ってなかったものの、
私の何かが間違っていました。それは、
「彼のサポートをすると、自分の価値も高まる」
と思っていたことです。

真心から彼のお世話をして、彼の才能を世に役立てたかったのではなく、
「自分の存在価値を高める」
という利益のためにやっていたことでした。



そういうわけで、彼に社会生活を送れるようにとサポートしつつも、
「私の存在価値が消滅しないように、彼にはいつまでも困った人でいてもらいたい」
と心のどこかでは思っていたかもしれません。

というのも、
「自立を目指して苦手なこともできるようにする」
ではなく、
「彼の苦手なことは私がやればいい」
と思っていたのです。


「苦手なことは私がやればいい」
聞こえはいいですが、彼は私がいなくなったら困りますよね。
そうやって自ら、彼が私に依存するように仕向けていた、とも言えます。



そして私は本気で、
「彼の夢は私の夢でもある」
と思い、本来は私のものであるはずの《私の人生》を、自ら考えて主体的に生きることを放棄しました。

自分がどう生きたいか、どうなりたいかを考えることは全くなく、
彼がどう生きたいか、そして私はどのように彼の人生に沿っていくか、
ということばかり考えていました。

当時の私がタロットを引いていたら、一体何が出たのでしょうね…



共依存ってこんな感じでした その3 につづく


あなたの毎日が
今以上に素敵なものとなりますように。

光子でした。

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