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四柱推命

付き合っている二人に起きること―亡神の話―

こんにちは!占い師の光子です。


四柱推命では、恋人としてお付き合いしていると、相手の持っている五行バランスが、自分の中に流れこみます。
正式なお付き合いでなくても、同居や、肉体関係があったり、プラトニックでもお互いに強く惹かれあっていると起こります。
他にも親子など、恋愛的な関わり合い以外でも、相手を強く意識していれば起こります。

このことについて初めて学んだ時、「ふーん。本当かな?」と思ったのが正直なところでした。
しかし実際に、過去のパートナーたちと自分のことを検証したら、驚くべき発見がありました。

そのうちのひとつ、二人の五行バランスが混じり合って、特に大きな変化が起きた例について書きます。




私自身を象徴する星は、己(つちのと)で、作物を育てる畑です。
そして相手を象徴する星も、私と同じ己(つちのと)でした。

私自身の五行バランスは、「木・火・土・金・水」を全て同じくらい持っている五気周通環です。
そして相手の五行バランスは、木が多いですが、それ以外は全ての五行をほどほどに持っているタイプでした。

それぞれ個人で見れば、大きな波のない割と穏やかなタイプです。

一方、私は「木・火・土・金・水」を全て同じくらい持っていますが、特定の十二支が巡ってくると、「木・金・水」がとても増えやすい命式です。
特に金は、条件が揃うと他の五行を圧倒するほど強くなる性質を持っています。



そんな私が彼とお付き合いしていた間、「私のことや自分が考えたことを彼に伝えたい、彼に知って欲しい」という欲求を強く持っていました。
「なぜ彼に、こんなにも私が考えたことを伝えたいんだろう」と自分でも不思議に思っていました。

正直、彼が好きなのか、考えたことを伝えたい相手として彼が必要なのか、わからなくなっていました。



そして彼と私が強くつながると、二人がどう変化するかを検証すると…
金の亡神(ぼうじん)になっていました。


亡神とは、集まるとグループを作る十二支が揃いすぎて、あまりにもひとつの五行が強くなることです。
金の亡神ならば、〈丑・巳・申・酉〉が揃った場合を言います。

「神が亡くなる」と書くくらいですから、一般的には良い象意とはなりません。
(開運スタイルによります)




彼も私も、元々それぞれはそんなに金を持っていないタイプの人間です。
イメージとしては、畑にチラホラと鉄鉱石がある、くらいのものです。
この程度なら、まだ作物を育てる畑として成り立ちます。

しかし二人でいると、一気に金が増えて、畑というよりも採掘場になります。それも掘る必要もないくらい、むき出しで鉄鉱石が転がっているぐらいの。
採掘場では作物は育ちませんね。

要するに、二人が関わると、二人とも自分らしさを失います。


彼も私も己(つちのと)の人なので、私たちにとって金は〈食傷(漏星)〉にあたります。
食傷はどんな性質の通変かと言うと、
「自分自身をわかって欲しい。表現の欲求。物事へのこだわりの強さ。気遣い力の高さ」を示す通変です。

彼と深く関わっていた間、「私が考えたことを彼に知って欲しい!!!!!」という強い欲求は、どうやらここから来ていたようです。


また金は、私たちにとって〈官星〉にあたる木の五行を攻撃します。
官星は「真面目さ。”〇〇せねばならない”という気持ちの強さ。自分自身を制御する力」の通変です。

彼の命式の特徴は、木の五行の多さですので、「真面目で倫理観が強い」というのが彼らしさです。
しかし、彼らしさである木の多さは、大量の金に攻撃されます。
森が刃物で伐採されるイメージです。
ということは、私と関わって金が強くなっていた間、彼は「真面目さや倫理観の強さ」という彼らしさを、攻撃され続けていたのでしょう。




私目線ですが、彼と関わっていた間、「もう終わりしよう。全部なかったことにしよう」と何度も心を切り替えるのですが、しばらくの後には元に戻る、を繰り返していました。
つらいのに、引力が強すぎて切り離せないという感じです。

そして「彼がどう思っているのか、よくわからないなぁ」思っていましたが、
強すぎる食傷に翻弄され、”真面目さ”という自分らしさを攻撃され続けて、
「もしかして、彼の方がつらかったのかもしれない」と今にして思います。


その後彼と会わなくなったら、「伝えたい!!!」というとても強い欲求はなくなり、元に戻りました。



会わなくなった今でも、私はたまに彼を思い出します。
しんどかったのは本音ですが、この上なく美しかった瞬間はたくさんあって、ものすごい求心力の恋でした。

振り返ると、物理的にも精神的にも、何度も彼に助けられていて、”彼の優しさにたくさん守られていた時間”でした。

彼に「あなたのことが好きなわけじゃなくて、伝えたい、知って欲しいだけの相手なのかもしれない」と、今考えればとても心無いことを言いましたが、「考えたことや私のことを伝えたい」という形の好きだったのだなと今は思います。

今の私なら、もっと違うことが言えたのでは、もっと違う選択ができたのでは、と思うと、「もう一度彼に会いたい」という想いが湧いてきます。



あなたの毎日が、今以上に素敵なものとなりますように。
光子でした。

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